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ビタミンにも副作用がある

執筆者:カラダヴィンチ編集部
公開日:2018/04/09
ビタミンにも副作用がある

目次 [隠す]

  • 1 もっとも身近なサプリメント、ビタミン剤
  • 2 世界初のビタミン物質の発見者は日本人
  • 3 ビタミンはたくさん摂ったほうがいい?
  • 4 普通の食事をしていればビタミン欠乏症にはならない

もっとも身近なサプリメント、ビタミン剤

ビタミンは、生物の生存や成長に必要な微量栄養素で、体内では合成されず、食事などによって体外から摂取する必要がある有機物です。

人間が必要とするビタミンには水溶性ビタミンのビタミンB群(B1、B2、B6、B12、葉酸、パントテン酸)とビタミンC、脂溶性ビタミンのビタミンA、D、E、Kがあります。

ビタミンが欠乏すると「ビタミン欠乏症」が生じます。

ビタミン欠乏症の代表的な症状として、ビタミンB1不足による脚気や、ビタミンC不足による壊血病がありますが、その他にもビタミンAが欠乏すると夜盲症などの眼疾患になることや、ビタミンDが欠乏するとクル病や骨粗鬆症などの骨疾患になることは、よく知られています。

世界初のビタミン物質の発見者は日本人

その昔、まだ「ビタミン」の存在が発見される前から、船乗りや兵士などが偏った食事を摂り続けると病気になること、その際にある特定の食物を摂ると病気から回復することが知られていました。

実際、イギリスでは長期間にわたって新鮮な野菜や果物を摂ることができない水夫や水兵に壊血病が多発し、それが柑橘類の摂取によって治癒することから、航海の際にはライムなどの柑橘類を用意するようになりました。

日本では、大量の白米のみを主食としていた旧海軍の水兵に脚気が多発したため、麦などを加えたり、副食を増やしたところ脚気の発生が大幅に減りました。
一方で、白米中心の食事を続けていた旧陸軍の兵士は脚気に悩まされ続けました。

玄米食だと脚気が生じないことに着目した農芸化学者の鈴木梅太郎は、1910年に米ぬかに含まれる脚気治療の有効成分を発見し「オリザニン」と名付けました。

これは、現在のビタミンB1(チアミン)であり、世界初のビタミン物質の発見でした。
しかし、鈴木が医師でなかったために、この発見は日本の医学界から黙殺され、世界に広がることはありませんでした。

その後(1912年)、鈴木と同様に米ぬかからチアミンを分離したポーランドの生化学者、カシミール・フンクがこれを「ビタミン」と名付け、ビタミンの発見者となりました。

ヴィタミン研究の回顧  鈴木梅太郎 (著) 青空文庫
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ビタミンはたくさん摂ったほうがいい?

ビタミンが欠乏すると、さまざまな病気が引き起こされます。

では、ビタミンを過剰に摂取するとどうなるのでしょうか?

ビタミンB群やビタミンCのような水溶性ビタミンは、余った分は尿中に排泄されてしまうので、たとえ過剰に摂取しても副作用が現れることはほとんどありません。
ということは、普通の食事をしている人がサプリメントやビタミン剤などでビタミンを補給しても、そのほとんどが尿中に排泄されてしまうため、何の役にも立っていないわけです。

これに対してビタミンA、D、E、Kのような脂溶性ビタミンは、大量に摂取すると体の脂肪分に溶け込んで体内に蓄積され、副作用の原因となります。

特に危険なのはビタミンAで、大量に摂取すると副作用が生じます。
レバーなどのビタミンAを豊富に含んだ食物を一度にたくさん食べると頭痛や吐き気などの症状があらわれることがあります。

また、サプリメントやビタミン剤などの常用で、慢性的なビタミンAの過剰摂取が続くと、手足の腫れやむくみ、脱毛、皮膚の発疹などが生じます。

これらの症状はビタミンAの摂取をやめれば元に戻りますが、怖いのは妊娠初期のビタミンAの過剰摂取です。
妊娠初期に毎日ビタミンAを過剰に摂取すると、胎児に奇形が現れる可能性があると報告されています。

レバーやウナギを毎日大量に食べるといった異常な食事をしなければ心配することはありませんが、ビタミンAが配合されたサプリメントなどの大量摂取は控えたほうが良いでしょう。

ビタミンA以外の脂溶性ビタミン(ビタミンD、E、K)は、普通の食事をとっていれば、ビタミン過剰症になることはありませんが、これらを含む医薬品やサプリメントを使用している場合にはビタミンは過剰症に注意が必要です。

普通の食事をしていればビタミン欠乏症にはならない

ビタミンはそもそもが「微量」栄養素ですので、極端な偏食でなければビタミン欠乏症になることはありません。これはミネラルも同じです。

ビタミン剤やサプリメントの服用にあたっては、それが本当に自分にとって必要で、過剰摂取の危険性はないのかを、よく考えてからにしましょう。

【参考】

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サプリメント ビタミン
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