「子どもに薬を飲ませたいのにうまく飲んでくれない」といった悩みは、子どもを持つ親であれば一度は経験することですよね。
今回は子どもに上手に薬を飲ませる方法や、薬を飲ませるときの注意点などを紹介したいと思います。
赤ちゃん(乳児)の場合
病院で子どもに処方される薬は粉薬かシロップ剤がほとんどです。
赤ちゃんは粉薬をそのまま飲むことはできません。
赤ちゃんに粉薬を飲ませる場合は、1回に飲む粉薬を小さな容器に移して、少量の水やぬるま湯を混ぜてペースト状にします。
そして、きれいに洗った指の腹ですくい取り、赤ちゃんの口の中(上あご、ほほの内側)に塗りつけます。
薬を吐き出してしまう赤ちゃんもいるので、そのような場合には水、またはぬるま湯を飲ませることで薬を流し込んであげると良いでしょう。
シロップ剤の場合は、スポイトやスプーンで飲ませます。
そのほか、哺乳瓶の乳首部分にシロップ剤を入れて、吸わせるという方法もあります。
ミルクに薬を混ぜて飲ませる人がいますが、ミルクの味が変わってしまうことでミルクを飲まなくなってしまう場合があります。ミルクに薬を混ぜることは避けたほうが良いでしょう。
また、泣いている赤ちゃんの口に薬を入れようとすると、むせて吐きだしてしまいます。薬を飲ませるのは、泣き止んで落ち着いてからにしましょう。
幼児の場合
幼児(2〜5歳)くらいになると味覚が発達してくるので、薬の苦味などに抵抗感が増してきます。この幼児期がもっとも薬を飲ませにくい時期といってもいいかもしれません。
幼児期の子供に粉薬を飲ませる方法の一つに食品に混ぜるというものがあります。
ヨーグルト、ジュース、アイスクリーム、チョコレートなどの冷たく甘い食品に混ぜてあげると飲みやすくなります。
ただし、薬によっては食品との食べ合わせが悪いものもあります。
薬を食品に混ぜて飲ませる場合には、事前に医師か薬剤師に、薬との食べ合わせに問題がないかを確認しておきましょう。
薬を食品に混ぜる際、ミルクはもちろん、おかゆやうどんなどの主食に混ぜることも避けましょう。
薬の苦みのせいで、これらの主食が嫌いになって、食べなくなってしまうことがあります。
最近はゼリー状のオブラートも市販されており、子どもに薬を飲ませやすくなったという声も聞くので、試してみてもいいかもしれません。
シロップ剤はとても甘いので飲みたがる子がけっこういます。
親が目を離したすきに、子どもが数日分のシロップ剤を一気に飲んでしまうということもありえます。シロップ剤は子どもの手の届かないところに保管してください。
また、子どもが薬を飲まないからといって怒ったり、強制的に薬を飲ませようとしてはいけません。
こういったネガティブな行為は、子どもの薬に対する抵抗感を増大させるだけです。
子どもが自分から薬を飲めるような方法を辛抱強く一緒に探すことがもっとも重要です。